キャノンの古い一眼レフといえば、シャッタースピード優先AUTO。FTもFTbも、AE-1もT70も、カメラ上部のダイヤル(や液晶)にはシャッタースピードが書いてあって、基本的にはおシャッタースピードを決めてからお絞りを決める、というのがキャノン家の?由緒正しい作法。
そんな中、このAV-1は絞り優先オート。Canon Camera Musiumによると、要するにアメリカではシャッタースピード優先は売れないので、しょうがないから作りましたみたいな事が書いてあったりする。
そんな経緯だからか?、この個体もジャンクコーナーで500円。埃まみれ砕けモルトまみれで、EOS kiss群の下敷きになっておりました。
電池無しなので動くかどうかも不明でしたが、とりあえずワンコイン – 500円だし。てことでお持ち帰り。
お掃除だけで復活
- モルト張替え・駆動部分お掃除だけで、あっさり復活!外側はヤシの実成分配合の自然に優しい洗剤でゴシゴシ。
- すごく大事にされてたか、ほとんど使われてなかったかのどっちか。
- 電池はいつもの1.5Vボタン電池4連。シャッター幕もきれいだし大丈夫そう。
- 改めて軍艦部を見てみると、確かにシンプルな操作エリア。絞りダイヤルにはAUTOと、セルフタイマー(10秒)と、ストロボ用と、Bバルブだけ。赤いのはセルフタイマーの「もうすぐだよー」とちかちか光るやつ。
- 実際の絞りはレンズ側の絞りをぐりぐり回す方式。ASAダイヤル前の黒いボタンはバッテリーチェック。露出補正はASA上げ下げでどうにかする方式。
- でファインダーの中は、右側に「1000~2(秒)」という目盛りがあるだけ。
AUTOにしておけば、自動的にシャッタースピードが決まるという訳。簡単でいいじゃん!
という訳で実写へGO
- カメラ屋さんで現像してもらってから、Sanwa Supply 400-SCN006でスキャン取り込み。
- もっとしっかりフィルムをブローしてからスキャンしないと、毛とかホコリとか。
- いちいちレバーを回してフィルムを動かすとか、装填に失敗していて全然撮影できてなかったとか、むやみにカメラが重いとか、露出に夢中になっていてピント合わせるのを忘れたとか、準備している間に速攻で被写体がいなくなっちゃったとか、うまく撮影できなかった言い訳がたくさん用意されているので、かえってビギナーにはいいのかも。
- 朝ちょっと暗いうちに撮影。絞りを開放にしておいて、シャッター半押しするとファインダー中にシャッタースピードが表示される。やっぱり簡単。